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症例別FMT自閉スペクトラム症

移植体験インタビュー「元々苦手だった部分が改善されてきているように感じます。」

自閉スペクトラム症

2024.10.02

不安感が強い・感覚過敏(特に聴覚過敏)あり・集団行動ができない・同年代の子供と遊べない・語彙力はあるが、コミュニケーションが苦手など自閉スペクトラム症に悩まされてきたO様とそのご家族。

そんなO様のご家族に、腸内フローラ移植後に起こった変化について伺いました。

【プロフィール】
男児
疾患名:自閉スペクトラム症
移植期間:2023年6月13日~7月18日 
移植コース:移植6回
移植担当主治医:医療法人悠亜会 かわい内科クリニック
移植後の診断:症状の中程度の改善


Q1.腸内細菌叢の移植(以下FMT)全6回を通じて、お子さんにどのような変化が見られましたか?特に人との関わりや行動面での変化についてお聞かせください。

集団行動ができるようになりました。個別の声かけが減り、みんなと一緒に行動できる幅が広がりました。人への関心も高まり、生活面でも変化が見られます。例えば、先生が話していることに注目したり、周りの人の動きを気にしたりするようになりました。元々苦手だった部分が改善されてきているように感じます。

Q2.感覚過敏の症状に関して、何か改善は見られましたか?

はい、改善が見られました。特に聴覚過敏が軽減されました。以前は電車の音や、バイクの音がとても苦手で、音が聞こえると隠れてしまうことが多かったのですが、それが割と落ち着いてきました。

Q3. お子様の便秘症状について、何か変化はありましたか?

便秘症状はまだ続いています。新学期を控えていて、環境の変化に敏感になっているのかもしれません。水分摂取量は以前と同じくらいですが、摂っています。

Q4. 臨床研究に参加するにあたって、大変だったことや苦労された点はありましたか?

診断書を取得するのが大変でした。クリニックの予約が取りにくかったです。ただ、幸いなことに良い先生に巡り会えました。その先生は、大学時代から自閉症の研究をされていて、臨床研究の話をすると自閉症スペクトラム症と腸内細菌叢の関係に興味を持たれたようです。今後も3〜4か月に1回程度、その先生に診てもらう予定です。結果を見て、追加移植も検討したいと思います。

Q5.FMTについて、今後改善してほしい点や感想はありますか?

初めは感覚過敏もあり受診を嫌がるところがありました。やはり受診や治療の際の負担が大きいので、もし可能であれば飲み薬になれば良いなと思います。口からでなくとも、自宅でできるような簡単な方法があればいいですね。例えば、浣腸のような形でも自宅で挿入できるようになれば、病院に行く回数も減らせていいかなと思います。ただ、回を重ねるごとに病院に行くことへの抵抗は減っていきました。最後の方は「川井先生のところに行くよ」と言うと、子どもも楽しみにしていました。

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