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よくあるご質問

腸内細菌(叢)の移植について

腸内フローラとは何ですか?

腸内フローラとは、腸内に棲む細菌たちの生態系です。腸内細菌たちの存在は、人間が健康に毎日を過ごすうえで欠かせないものであるということが研究で明らかになりつつあります。
生活習慣やストレスによって腸内フローラの多様性が失われたり、一般的なバランスからあまりにもかけ離れたバランスになってしまうと、様々な疾患を引き起こす可能性があります。
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腸内細菌(叢)の移植とは何ですか?

一度崩れてしまった腸内フローラをもとの状態に戻すのは簡単ではありません。崩れてしまった腸内細菌のバランスを整えるため、健康な人の腸内細菌(叢)を移植するという治療法に期待が高まっています。(学名:糞便微生物移植、FMT)
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世界で腸内細菌(叢)の移植の研究は進んでいますか?

腸内細菌(叢)の移植のもっとも古い歴史は、4世紀の中国だと言われています。欧米では、1958年の偽膜性腸炎に関する報告を皮切りに、研究が進んできました。
2014年には、アメリカの政府機関FDAが「クロストリジウム・ディフィシル感染症の多剤耐性時に、腸内細菌(叢)の移植が第一に選択すべき治療法である」と位置づけ、医学的にもその有効性が証明されつつあります。また、潰瘍性大腸炎やクローン病、過敏性腸症候群に対しても良好な成果が出ており、他の疾患の治療法としても研究が進んでいます。

日本の現状はどうなっていますか?

日本では2013年、各地の大学病院など複数の施設において、潰瘍性大腸炎、クローン病に特化した臨床治験(第一相)がはじまりました。
「腸内フローラ」に多くの関心が集まるようになったのは、2015年2月に放映されたNHKスペシャル「腸内フローラ解明! 驚異の細菌パワー」がきっかけです。今後、日本でも腸内細菌(叢)の移植が医療の現場で役立てられる機会が増えていくと期待されます。

法整備はどの程度進んでいますか?

日本国内において、腸内細菌(叢)の移植に関する法整備はほとんど手付かずと言っても良い段階です。厚生労働省の公式な見解によると、2018年4月1日に施行された臨床研究法にも現時点では腸内細菌(叢)の移植は該当しません。
しかしながら、欧米ではすでに政府による腸内細菌(叢)の移植に関する指針が発表されるなど、日本での法整備も今後進んでいくことが予測されます。腸内フローラ移植臨床研究会では、近い将来、腸内細菌(叢)の移植が臨床研究法の対象になることを視野に入れながら、海外の指針を参考に運営を行っています。

どんな病気に効果が認められていますか?

腸内細菌(叢)の移植の対象疾患は、世界中で検証が進められています。
現時点で腸内細菌(叢)の移植を実施した疾患として論文発表されているのは、下記の通りです。

  • ・再発性クロストリジウム・ディフィシル感染症
  • ・潰瘍性大腸炎
  • ・クローン病
  • ・過敏性腸症候群
  • ・メタボリック・シンドローム
  • ・自閉スペクトラム症

また、腸内細菌との関連を示す疾患には下記のようなものがあります。

  • ・アトピー・アレルギー
  • ・がん
  • ・1型糖尿病、2型糖尿病
  • ・脂質異常症、肥満、高血圧
  • ・精神疾患
  • ・妊娠・出産、月経関連疾患
  • ・その他自己免疫疾患、生活習慣病

ただし疾患の状態によっては腸内フローラ移植臨床研究会の移植対象とならない場合がありますので、詳しくは提携医療機関にご相談ください。

論文リストはシンバイオシス研究所サイをご覧ください。

独自のナノバブル技術を活用した腸内細菌(叢)の移植

どこで腸内細菌(叢)の移植が受けられますか

全国各地に提携医療機関がございます。詳しくは移植が受けられる医療機関をご覧ください。

誰でも移植を受けられますか?

疾患や年齢によって厳密な制限はしておりませんが、まずは標準治療で限界がある状態かどうかを診察にてお聞きします。
疾患の状態によっては移植対象とならない場合がありますので、詳しくは提携医療機関にご相談ください。

これまでの実績は何例ありますか?

2017年以降500症例以上の様々な疾患の方に対象に移植をお受けいただいています。
移植後数ヶ月後までの経過観察を含めた患者さんの声はこちらからご覧ください。

副作用や安全性の心配はありませんか?

腸内細菌(叢)の移植は、副作用の少ない治療法として期待されています。
ただし、便の状態については、稀に便秘ぎみの方が軟便になった、下痢ぎみの方が便が固くなった、などのご意見がございます。
また、潰瘍性大腸炎などの一部の腸疾患では、移植のタイミングによって出血を伴う場合があります。アトピー・アレルギーは初期移植のリバウンド現象でかゆみなどが出る場合がありますが、その後の移植を期間をあけずに行うことで軽減することを目指します。
有害事象一覧はこちら

リバウンドとは何ですか?

リバウンドとは、ご自身の免疫力が新しく入ってきた腸内細菌たちを「異物」だと認識してしまい、元の状態へ引き戻そうとする働きにより、一時的に症状が悪化する現象をこう呼んでいます。特に、17歳からプラス10歳くらいの若い方は免疫力が強いため、新しい腸内フローラバランスを身体が覚えてくれるまで、このリバウンドによる体調の波がある場合が多くあります。
これは移植した腸内細菌たちがきちんと腸管へ届いた証でもあり、副作用ではないと考えています。複数回の移植を短期間で行うことで、できるだけ身体が過剰に反応しないような方法を採っています。

移植は痛くないのですか?

一般的な腸内細菌(叢)の移植では、大腸内視鏡を使用することがほとんどです。これにはピンポイントで移植が可能というメリットがある反面、事前の食事制限や痛みがあるという点で患者さんの負担が大きい方法です。腸内フローラ移植臨床研究会の提携医療機関では、やわらかいゴムのカテーテルを肛門から入れる注腸方式を主に採用しています。苦痛が少なく、10分〜15分ほどで終わりますのでご安心ください。

移植回数や頻度はどれくらいですか?

3回、6回のコースをご案内しておりますが、疾病の種類、罹患年数、進行状態などにより大きく変動します。また、患者さんの体質や生活習慣などによっても個人差があります。
中には20回、30回と回数を重ねられる方や、予防的に毎月1回など定期的に受けていただいている方もいらっしゃいます。
患者さんのご希望や主治医と移植チームによるカンファレンスなどから大まかな方針を決定し、その後は移植をしながら様子を見ていきます。

他の病院で受けている治療や薬、自分で買っているサプリメントと併用できますか?

独自のナノバブル技術を活用した腸内細菌(叢)の移植は、ほとんどの標準治療や民間療法との併用が可能です。ごくまれに、投薬の一時的な中断をおすすめする場合もございますので、事前の問診で主治医にご相談ください。詳しくは提携先の医療機関にてご相談ください。

他の腸内細菌(叢)の移植とどう違うのですか?

現在、臨床治験に参加する各大学病院などで実施されている方法と独自のナノバブル技術を活用した腸内細菌(叢)の移植方法の違いは、移植方式やドナー選定など複数ありますが、その中でも一番の違いは、便の溶解方法にあります。
便の処理にNanoGAS®水を用いることで、移植時の定着阻害を最小限に抑えることを目指しています。
一般的な方法との違いも併せてご覧ください。

移植の効果の持続期間はどれくらいですか?

腸内フローラは、移植によって一度ご自身のものになってしまえば、よほど大きなストレスを受けたり無茶な生活習慣をしない限りは、そう簡単には戻らないという考え方で移植を行っています。
ただし、便の検査で出てくる腸内フローラバランスには、食事やサプリなどに含まれる、一時的に腸管内に滞在していただけの菌も反映されていますので、変化しえます。
良好な体調の維持・フローラバランスの維持のためには、普段の食生活をはじめとした生活習慣が重要です。

移植は通院で行うのですか?

ほとんどの提携医療機関で、通院にて行っていただけます。

遠方に住んでいるので、何度も通院することが難しいのですが

近くに提携医療機関がない方の場合、移植スケジュールを連日にするなどの対応が可能です。詳しくは提携医療機関にご相談ください。

外国人の移植は可能ですか?

国籍、在日期間、疾病の状態などにもよりますので、個々のケースごとにお問合せください。

ドナーバンクについて

ドナーの便は安全ですか?

ドナーには定期的に徹底的な検査を行い、一般的な生活習慣病、感染症、悪性腫瘍などに罹患していないことを事前に確認しています。
ドナーバンクについて詳しくはこちら

ドナーバンクはどこが運営しているのですか?

所属ドナーの管理運営を行うのは、提携先のシンバイオシス株式会社です。

現在、日本では腸内細菌(叢)の移植に関する法整備が充分になされておりません。
ボランティアドナーバンクは、便移植の為の安全なドナー便を医療機関に提供することを目的とした組織です。複数の医療機関がドナーバンクを介して便ドナーを共有することで、より効率的かつ安定的に安全なドナー便を供給することが可能となります。

移植によってドナーの人格がうつってしまうことはありませんか?

独自のナノバブル技術を活用した腸内細菌(叢)の移植方法では、抗生剤などで自身の腸内細菌を弱らせる方法は採っておりません。
その人の持つ「その人らしさ」は残したままの移植を目指しています。
しかし、何かしらの疾患を持っている方の場合、気分が落ち込んでしまっていることも多く、移植によって症状が改善することで「明るくなった」「活発になった」などの変化は起こり得ると考えています。ドナーの性格がうつるといったことは、経験がありません。

腸内細菌(叢)の移植までの流れ

移植の流れを教えてください

まず提携医療機関にお越しいただき、ご状態を詳しくお聞きします。事前の腸内フローラバランス検査(結果がでるまで約1ヶ月半頂戴しています)を行い、数回の移植を行います。解析検査結果を待たずに移植を行うこともできますので、ご相談ください。(その場合は、問診票をもとに一般的なバランスで調整させていただくことをご了承ください)
最初の移植から3回の移植が終了するまで平均しておおよそ1ヶ月、6回が終了するまで2ヶ月以内でございます。主治医による経過観察を行いながら、その後の治療方針を決定していきます。
移植の流れも併せてご覧ください。

移植の相談だけしたいのですが?

私たちは、患者さんにご納得いただいたうえで移植を受けていただくことを大切にしています。患者さんが移植について理解し、納得感を深めていただくことで、移植後の経過にもいい影響が出ると信じています。移植前にどんなことでも、何度でもご説明いたしますので、ぜひお気軽にお問合せください。
※提携医療機関にて別途問診料が発生いたします。

検査は何をどのように行うのですか?

腸内フローラ移植臨床研究会では、研究データ収集のため、移植前後で自宅での検便による腸内フローラバランス検査をお願いしております。患者さんの状態によっては、検査方法や検査行程を省略・変更する場合もございます。
また、医療機関で個別の検査を行う場合もございます。主治医の先生とご相談ください。

検査結果は開示してもらえないのですか?

腸内フローラバランス検査の結果は、医療機関よりお返ししております。
ただし腸内フローラバランス検査に関しては、一般的な血液検査のように基準値の設定がありません。

  • ・腸内フローラバランスと疾患の関係が明確になっていない
  • ・健康な腸内フローラバランスの定義の個人差が大きい
  • ・同じように見えるフローラバランスでも、問診などを加味すると解釈が変わる

といった事情をご理解いただき、腸内フローラバランスの変化だけでは説明できないこともあることをご了承ください。

移植申込から最初の移植までにどれくらいの期間がかかりますか?

事前に行っていただく腸内フローラバランス検査は、ご自宅で採便後、検体を返送していただいき検査結果が出るまでに、おおよそ1ヶ月半頂戴しています。なお、検査結果を待たずに移植を行える場合もございますので、医療機関にご相談ください。
移植のお申込み後、集金代行を行う腸内フローラ移植臨床研究株式会社より請求書を送らせていただきます。移植費用のお支払確認後に、医療機関にて8営業日以降でご予約をお取りください。

移植当日について

移植前日の注意事項、当日の持ち物や服装指定はありますか?

前日、当日ともに特に飲食制限などはございません。
移植の時は、紙パンツに履き替えていただくこともあります。特別な持ち物、服装の指定もございません。ただし、提携医療機関によってはこの限りではない場合もありますので、詳しくは提携医療機関にお問合せください。

移植にかかる時間はどれくらいですか?

事前の面談等にかかる時間は医療機関によって違いますが、移植そのものは、10〜15分程で終了します。その後体位変換や安静にしていただく時間を取っています。患者さんの肉体的負担の少ない簡単な方法で行いますので、ご安心ください。

移植当日が生理中なのですが、大丈夫ですか?

移植は、汚れても大丈夫な紙のパンツを履いていただくこともできますので、事前にクリニックにご相談ください。生理中であっても、移植方法や移植効果に影響はございません。

移植後の注意事項はありますか?

移植後のガスの処理は、必ず便座の上で行ってください。腸内細菌を保持していた液体が出ますが、腸内細菌は直ちに定着していますのでご安心ください。その他はいつも通りお過ごしいただいてかまいません。万一、体調に異変を感じたら、すぐに主治医にご連絡ください。

移植後、再検査のタイミングはいつですか?

提携医療機関の主治医の指示に従ってください。

移植中、移植終了後について

追加移植をするとき、割引の有効期限はありますか?

過去に一度でも移植をお受けいただいていれば、その後は何年後であっても追加移植の扱いでお受けいただけます。

→ よくあるご質問(腸内フローラ移植臨床研究会)

関連サイト

医療従事者向けサイト

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