偏食、コミュニケーションがとりにくい、こだわり、癇癪、選択性緘黙、体幹が弱いなど自閉スペクトラム症に悩まされてきたK様。
外の慣れない場所だとお話ができなかったり、挨拶・意思表示ができなかったりすることが多く、コミュニケーションが苦手というお悩みがあったそうです。
そんなK様のご家族に、移植後に起こった変化などについて伺いました。
【プロフィール】
男児
疾患名:自閉スペクトラム症
移植期間:2023年8月25日~9月29日
移植コース:移植6回
移植担当主治医:医療法人ふたまた会 ナチュラルアートクリニック
移植後の診断:症状の中程度の改善
Q1.腸内細菌叢の移植(以下FMT)全6回を通じて、お子さんにどのような変化が見られましたか?
成長の角度が上がったような気がします。感情のコントロールについても、かなり改善が見られました。癇癪も激減しました。以前は、本人はもちろん家族も大変でしたが、夜に寝られるようになりました。
Q2.感覚の面で、日常生活における変化はありましたか?例えば、食事や聴覚などの面で気づいたことはありますか?
少し、食べられるものの種類が増えました。味覚に関しては敏感で、食べ物に対してこだわりがありますが、もともと大きな困りごとではなく対応できる範囲内でした。親としては食生活が一番改善したい部分で、期待していた部分でもあったのですが、そこまで大きな変化は見られませんでした。
Q3.お子さんの便の状態に変化はありましたか?また、その変化と他の症状との関連性について気づいたことはありますか?
便の状態は一時期かなり改善しました。ただ、3月から4月にかけて少し乱れが見られました。これは小学校入学などの環境変化が影響していると思います。去年も同じ時期に荒れていた記憶があります。もちろん変動はありますが、便の状態と感情面には密接な関係があるように感じます。
Q4. 臨床研究に参加するにあたって、通院することの大変さはありましたか?
通院することには確かにハードルがありました。自転車ですぐ行ける距離ではないので、負担がありました。また、子どもにとっては「行ったら嫌なことがある」という認識があったので、行く際には褒美を用意するなどの工夫が必要でした。
最後まで子どもは移植を嫌がっていましたが、心配していたような、高熱が出たり大けがをしたりなど病院に行くような出来事がなかったのが良かったです。なんとか無事に終えることができました。