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症例別FMT過敏性腸症候群

腸内フローラ移植 体験談 10 今まで色々試したが根本的な解決にはならなかった 過敏性腸症候群

過敏性腸症候群

2025.09.29

高校生の時に体調を崩し、様々な不調を抱えていたHさん。ご自身で情報を集める中で「SIBO(小腸内細菌異常増殖症)」の可能性に気づき、腸内フローラ移植という選択肢にたどり着いたと言います。今回は、Hさんが腸内フローラ移植を決意した経緯や、現在の体調、そしてご自身で見つけ出したという食事法などについて詳しくお話を伺いました。

プロフィール

・疾患名:過敏性腸症候群/小腸内細菌異常増殖症

・移植期間:2025/06/11〜2025/07/17

・移植回数:6回コース

・移植担当医療機関:城谷バイオウェルネスクリニック内科・矯正歯科 神戸三宮
          (旧:ルークス芦屋クリニック)

インタビュー

ご自身の体調不良の原因として、腸内細菌などが関係しているのではないかと考えられたのは、ご自身で勉強された結果なのでしょうか?

Hさん: はい。高校生の時に体調を崩し、色々な病院に行きましたが、あまり改善しませんでした。そこでインターネットで調べていくうちに、自分は「SIBO(小腸内細菌異常増殖症)」なのではないかと考えるようになりました。城谷先生のクリニックのホームページで腸内フローラ移植の記事を見つけ、一度受けてみようと思いました。

SIBOという概念はまだ日本では認知度が低いように思いますが、海外の情報なども参考にされたのですか?

Hさん:はい。AIなどを活用して英語の記事を日本語に翻訳して情報を得ていました。海外では、食事や運動、精神的なアプローチだけでなく、薬物療法など、より進んだ治療法に関する情報があると感じました。

腸内フローラ移植は決して安価な治療ではありませんが、それでも受けてみようと決断された理由は何でしたか?

Hさん:生活習慣や食事の改善など、色々なことを試しましたが、根本的な解決には至っていないと感じていました。そんな時に受けた腸内フローラ検査で、自分の腸内フローラの多様性が少ないことがわかりました。この検査結果が、移植によってより良い状態に近づけるのではないかと考えるきっかけとなりました。

移植を受ける前、ご自身で食事療法なども試行錯誤されていたのですね。

Hさん:はい。最初は低FODMAP食を試してみましたが、それだけでは効果がありませんでした。ネットで「良い」とされる食事法が自分には合わなかったり、逆に発酵食品がガスを溜めやすくする人もいると知って驚いたりしました。ヨーグルトのような一般的に良いとされる食品が、すべての人に当てはまるわけではないと分かり、自分に合った食事を試行錯誤しながら見つけていく期間が長かったです。

移植の処置自体に苦痛はありましたか?

Hさん:ほとんど苦痛なく受けることができました。処置中は体に力が入ってしまった感じはありましたが、処置そのものは全く問題ありませんでした。

現在の体調はいかがですか?

Hさん:今はかなり良い状態だと思います。もちろん体調を崩す時もありますが、以前と比べて不調の期間や症状の辛さは軽くなったように感じます。

Hさんが腸内環境を整えるために続けていること

Hさんは、ご自身の体調と向き合いながら、以下のようなことを継続的に実践されています。

  • 油の選び方:植物油などを避け、油の種類を意識的に選んでいます。
  • 加工食品を避ける:加工食品には隠れた砂糖や添加物が多いため、できるだけ避けるようにしています。
  • 調味料へのこだわり:家で料理をしてもらう際は、調味料にも気をつかっています。
  • 手作りの食事を心がける:何が入っているかわかる手作りの食事は安心感があり、精神的な安定にも繋がると感じています。

最後に

高校生の時に原因不明の体調不良に悩み始めたHさんは、ご自身で情報を集め、SIBOの可能性にたどり着きました。様々な食事法を試す中で、インターネットの情報だけを鵜呑みにするのではなく、自分の体質に合った方法を見つけることの重要性を実感されたそうです。腸内フローラ検査で自身の腸内環境の状態を客観的に把握したことが、最終的に腸内フローラ移植を受ける決断に繋がりました。

現在、Hさんは体調も安定し、大学院での新たな生活をスタートさせようとしています。今回のインタビューからは、Hさんがご自身の体と真摯に向き合い、論理的な思考で最適な解決策を探求されてきた様子が伺えました。腸内フローラ移植は、まだ広く知られていない治療法ですが、Hさんのように原因不明の不調に悩む人々にとって、可能性を秘めた選択肢の一つと言えるかもしれません。

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