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腸内フローラバランスを改善する方法

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2023.08.18

腸内フローラと腸内環境の基本

腸内フローラとは、腸内に棲む多種多様な腸内細菌の集まりを指します。

これらの腸内細菌は、消化や栄養吸収の助けをし、免疫機能の維持にも重要な役割を果たしています。

腸内環境が良好であると、善玉菌が優勢になり、病原菌の増殖を防ぎます。

しかし、不規則な食生活やストレスなどで腸内バランスが崩れると、有用と思われる菌の比率が低くなったり、特定の菌に偏ったりし、これが体調不良の一因となります。

腸内フローラを整えることは、健康への第一歩です。

今回は「腸内フローラバランスを改善する方法」をお伝えします。

腸内フローラとは

腸内フローラとは、腸内に存在する100兆個の微生物の総称であり、特に腸内細菌のバランスを指します。

これらの微生物は、一般に「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」などと呼ばれますが、いずれも必要な菌で、現時点で見つかっているだけでも3万種類もあります。

腸内環境の重要性

腸内環境は、私たちの健康に深く関わっています。

一人ひとり持っている細菌の種類やバランスは違っていますが、健康な人の腸内には多種多様な腸内細菌が棲んでいます。

腸内フローラのバランスが良いと、体が栄養を効率的に吸収しやすくなります。

さらに、腸内環境はストレスや感情にも影響を与えます。
良好な腸内フローラは、セロトニンなどの幸せホルモンを生成する助けとなり、メンタルヘルスをサポートします。

このように、腸内環境を整えることは身体だけでなく、心の健康をも守るために非常に重要です。

腸内フローラを改善する方法 食事偏

腸内フローラを改善するためには、まず食事に意識を向けることが大切です。

特に、発酵食品や食物繊維を豊富に含む食品を積極的に取り入れることは腸内フローラバランス改善に役立ちます。

善玉菌を増やす食べ物

腸内フローラを改善するためには、善玉菌を増やす食べ物を積極的に取り入れることが重要です。

善玉菌を増やすための具体的な方法については、プロバイオティクスとプレバイオティクスの2つの視点から解説します。

1. プロバイオティクスを含む食品を摂取する

プロバイオティクスとは、生きた善玉菌そのものを指します。

プロバイオティクスを含む主な食品

発酵食品:ヨーグルト、納豆、キムチ、チーズ(特にナチュラルチーズ)、味噌、ぬか漬け、ザワークラウト

2. プレバイオティクスを含む食品を摂取する

プレバイオティクスは、腸内の善玉菌の「エサ」となる物質です。プレバイオティクスを摂取することで、もともと腸内に存在する善玉菌の増殖を促進する効果が期待できます。主に食物繊維やオリゴ糖がプレバイオティクスとして機能します。

プレバイオティクスを含む主な食品

野菜類:玉ねぎ、アスパラガス、ごぼう、にんにく

果物類:バナナ、りんご、キウイ、みかん

豆類:大豆、黒豆、レンズ豆

穀物類:オートミール、玄米、大麦

その他:はちみつ(フラクトオリゴ糖)、海藻類(昆布、わかめ、ひじき)

3. プロバイオティクスとプレバイオティクスの同時摂取(シンバイオティクス)

プロバイオティクス(善玉菌)とプレバイオティクス(善玉菌のエサ)を同時に摂取することを「シンバイオティクス」と呼びます。

シンバイオティクスの摂取は、腸内の善玉菌を効率的に増やし、腸内フローラの改善をより効果的に進める大変優れた方法です。

シンバイオティクスを実現する食事の例

ヨーグルト + バナナ(プロバイオティクス + フラクトオリゴ糖)

納豆 + ぬか漬けの野菜(プロバイオティクス + 食物繊維)

チーズ + オートミール(プロバイオティクス + プレバイオティクス)

善玉菌を適切に増やすためには、このようにプロバイオティクス(善玉菌そのもの)とプレバイオティクス(善玉菌のエサ)の両方をバランスよく摂取することが最適です。

腸内の善玉菌の数を増やし、腸内環境の改善を進め、バランスの取れた食生活を心がけ、健康的な腸内フローラを維持しましょう。

悪玉菌を減らす方法

悪玉菌は特定の「エサ」を好んで増殖します。
そのため、悪玉菌を減らすには、これらの食品を控えることが基本となります。

例えば、悪玉菌が好むエサには、肉類(特に赤身肉や加工肉)、加工肉(ソーセージ、ハム、ベーコンなど)、揚げ物、バター、マーガリン等があります。これらは、腸内の悪玉菌を活性化させます。

また、白砂糖、スイーツ、菓子パン、清涼飲料水や、一部の人工甘味料に関しては腸内細菌のバランスを崩す可能性が報告されています。

アルコールの過剰摂取も、腸粘膜を傷つけ、腸のバリア機能を低下させたり、腸内の酸性度を変化させたりし、悪玉菌を増やしてしまうため、出来るだけ避けた方が良いと言えるでしょう。

食物繊維の摂取

食物繊維は腸内フローラを改善するために欠かせない栄養素です。
特に、便通をスムーズにし、腸内の有害物質を排出する役割を果たします。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。

水溶性食物繊維は、オートミールや果物、海藻に含まれ、腸内の善玉菌を活性化させます。

一方、不溶性食物繊維は、全粒穀物や野菜に多く含まれ、便の量を増やし、腸の働きを活発にします。

水溶性と不溶性はどちらも腸内環境を整えるのに欠かせないものでバランスが重要と言えます。比率としては、水溶性:不溶性 = 1:2 が理想的とされています。

バランスよく取り入れることで、腸内環境を整え、健康をサポートすることができます。

食事の順番の工夫 一口目は海洋性たんぱく質から

腸内フローラバランスの改善には、食べる順番もポイントになります。

例えば食事の一口目を、海洋性たんぱく質(魚や貝、海藻類)から始めることを意識してみてください。

海洋性たんぱく質は、食べたものが口から腸に届くまでに「今から食事しますよ」という合図を全身に送ってくれます。

そして腸に届き腸内細菌を活性化し、血糖値の上昇を穏やかにしてくれます。


常備できるちりめんじゃこは、特におススメの海洋性たんぱく質です。

お酢の摂取

腸内環境が改善してくると、消化酵素の分泌も促進され、栄養の消化・吸収が効率的になります。

また、腸内細菌が作る酵素も増加するため、全体的な酵素の活性も高まります。

その酵素が活発に働くためには、血中を弱アルカリ性の環境を整えることが大切です。そのために一番簡単な方法は、「お酢を飲むこと」です。

お酢を飲むことで、腸内の善玉菌が増え、有害菌は抑制され、腸内環境は改善されます。

血液のpHを弱アルカリ性に保つことは重要ですが、お酢の摂取がこれに悪影響を与えることはありません。

むしろ一時的に腸内環境が弱酸性の理想的な状態になることで、酢酸などの有機酸を出す菌が元気になり、血液中のpHを整えてくれるのです。

たっぷりの水の摂取

細胞の酸化(老化)を防ぐためには、腸内細菌が産生する「水素」の働きが重要な役割を果たします。

水素は、体内の活性酸素と結びつき、無害な水に変換されることで細胞の酸化ストレスを軽減すると考えられています。

酸化ストレスは老化や生活習慣病の原因とされているため、腸内細菌が作り出す水素は、健康や若々しさを保つための「天然の抗酸化物質」として注目されています。

水素は水の中に約1.7%溶け込むことができますが、水が身体のなかで枯渇してくると、水素も発生しにくくなります。


そこでたっぷりのお水を飲むことが重要になります。

毎日たっぷりのお水を飲むことは、腸内フローラバランスを改善することにつながります。

なお、お水を飲みすぎると「太る」と誤解されることがありますが、実際には水で太ることはなく、身体がうまく水分を排出できずにむくんでいる場合が多いでしょう。


そのむくみの改善には、次章で説明する運動が効果的です。

腸内フローラを改善する運動、ストレス管理、睡眠 ライフスタイル編

腸内フローラは、私たちのライフスタイルから大きな影響を受けます。

食事以外では特に、運動、睡眠、ストレス管理が腸内環境にどのように働きかけるかの理解は重要です。

運動の重要性

運動は腸内フローラを改善するために重要なことのひとつです。

適度な運動は腸の血流を促し、腸の動きを活発にすることで、便秘の解消に繋がります。

さらに、運動をすることでストレスホルモンが減少し、腸内環境にも良い影響を与えることが知られています。

特に1日の最後の食事の後に軽い運動を行うことが体に良いことはあまり知られていませんが、消化促進や血糖値の安定、代謝の向上など、複数の生理的なメリットがあります。

例えば食後30分以内に10〜20分程度のウォーキングなどを定期的に行うと、インスリンの感受性が高まり、糖の取り込みが効率的になります。

逆に食事の直後に、すぐに座りっぱなしや横になってしまうと、胃腸の動きが鈍くなる可能性があるため、軽い動きで腸の働きをサポートすることが重要です。

その他にも、有酸素運動や軽い筋トレは、腸内の善玉菌を増やす効果が期待されていますので、ウォーキングやジョギング、ストレッチや軽い体操などを日常的なルーティンに取り入れることで、腸内環境を整え、健康的な生活をサポートすることができるでしょう。

ストレス管理

ストレスは腸内フローラに悪影響を与える要因の一つです。

ストレスがかかると、腸の動きが不規則になり、腸内環境が乱れることがあります。これにより、便秘や下痢が引き起こされることがあるでしょう。

ストレス管理を行うことは、腸内環境の改善に直結します。

リラックスする時間を持つことや、趣味に没頭することが効果的です。
また、深呼吸や瞑想、軽い運動、感謝の気持ちを持つことなどもストレス軽減に役立ちます。

例えば「ありがとう」という感謝の言葉を発することで、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌が抑えられることが研究で示されています。

これにより、心拍数や血圧が下がり、体がリラックスした状態になります。


何かに感謝し「今この瞬間」に意識を集中することは、過去の後悔や未来の不安から生まれるネガティブな考えや不安を減らすことができます。

日常生活の中で自分に合ったストレス解消法を見つけ、腸内フローラを整えていきましょう。

睡眠の質向上

睡眠の質は腸内フローラに与える影響が非常に大きいとされています。

質の良い睡眠を確保することで、体全体の健康が促進され、腸内環境も整いやすくなります。

まず、毎日の就寝と起床の時間を一定に保つことが重要です。これにより体内時計が整い、自然な眠りに入りやすくなります。

また、就寝前にはデジタル環境からは距離をとり、リラックス時間を設けることで、ストレスを軽減し、深い睡眠が得られるでしょう。

さらに、適切な睡眠環境を整えることも大切です。

静かで暗い部屋、快適な温度などを心がけ、眠りやすい環境を作りましょう。
こうした工夫が、腸内フローラの改善につながります。

絶食時間の確保

最後にものを口にした時から、次にものを口にするまで7〜8時間の絶食時間(お酒やタバコ、水も含む)をもうけることは、腸内フローラの改善につながります。

なぜなら、絶食のあいだに腸内細菌は食べ物の消化にエネルギーを割くことなく、身体の免疫力を上げることに集中できるからです。

食べ物が腸内に滞留していると、腸内の「悪玉菌」はそれを「エサ」にして増殖しやすくなり「善玉菌」の活動を妨げます。

絶食時間があることで、「善玉菌」は腸内の粘液を栄養源として生き残ることができるため、環境が安定し、腸内細菌の多様性が向上します。

腸内細菌は食事のタイミングに応じて活動が変わります。

断続的な絶食を続けることで、腸内細菌の活動リズムは正常化され、特定の菌が過剰に増えたり減ったりするのを防ぐことができるのです。

まとめ

腸内フローラバランスは、私たちの健康に大きな影響を与えます。
腸内環境が整うことで、消化機能の改善や免疫力の向上が期待できます。

日常生活の中でできる改善策を継続することが重要です。

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