インタビュー
自閉スペクトラム症に悩んでいた当時の状況
今回、腸内フローラ移植(FMT)を選択されたO様(男児)は、自閉スペクトラム症に伴う強い不安感や感覚過敏(特に聴覚過敏)、集団行動への適応や対人コミュニケーションにおける課題をお持ちでした。特に、電車の走行音やバイクの音などの特定の音に対して強く反応し、回避行動をとるなど、日常生活においてご家族が環境調整に心を砕かれる場面が多くありました。
検査結果を参考に、自ら移植(FMT)を選択した理由
治療の検討にあたっては、自閉スペクトラム症と腸内細菌叢の関係性に知見を持つ医師との出会いが大きなきっかけとなりました。臨床研究への参加に必要な診断書の取得やクリニックの予約には時間を要しましたが、専門的な視点を持つ医師との連携が可能になったことで、体調管理の新しい選択肢としてFMTの実施を決定されました。
全6回の移植(FMT)行程を終えるまでのプロセス
2023年6月から7月にかけて、計6回の移植行程が実施されました。感覚過敏をお持ちのお子様にとって、当初は医療機関を受診すること自体に強い抵抗感があり、ご家族にとって通院の負担は小さくありませんでした。 しかし、回数を重ねるごとに、お子様自身が担当医師やクリニックの環境に慣れていく様子が見られました。最終的には通院を楽しみにするような心理的な変化も確認され、懸念されていた受診拒否を乗り越えて全行程を無事に終了されました。なお、便秘の傾向については、環境の変化等の影響もあり、移植期間中も継続して観察されました。
移植を終え、自分に合った生活習慣を継続している現在の視点
現在は、定期的に主治医の診察を受けながら、中長期的な視点でお子様の状態を見守られています。移植を終えたことで一区切りとするのではなく、今後も数ヶ月に一度のペースで専門医による評価を受け、必要に応じて追加の対応を検討するという継続的なケアの体制を整えられています。 また、将来的な展望として、通院の負担をさらに軽減できるような、より簡便な投与方法として経口剤や自宅での実施等の普及を望まれています。







